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スマートスピーカーは日に日に進化している! Amazon、Google、LINE 大喜利対決のその後は?

投稿日:2018/06/25 更新日:


スマートスピーカー

スマートスピーカーは日に日に学習して賢くなっている!

昨年秋にLINE、Google、Amazonの順で発売されたスマートスピーカー。既に日本上陸から半年以上経ち、家電量販店やネットでセールが頻繁に行われ、入手された方も多いと思います。

では、その中身である音声AI部分はこの間どの程度進化したのでしょうか。
実は音声AI、音声アシスタントは日に日にユーザーの利用データを学習しどんどん賢くなっています。これからもどんどん賢く便利になっていくと思いますので、その辺を体感すべく調べてみました!

池澤あやかさんの企画に便乗してみる

以前と比べて音声AIがどのような回答を返せるか調べたいので、以前に週間アスキーで池澤あやかさんが実験された大喜利企画に便乗させていただくことにしました。

この記事が掲載されたのが2018年1月14日で、記事内には2017年12月末時点との記載があるので、各スマートスピーカーの返答は昨年末時点ということになります。
つまり今実験すればちょうど半年経った頃になりますね。

私の方の環境は、トップの写真のように「Google Home」「Amazon Echo dot」「LINE Clova mini」の3台です。

それでは池澤さんの大喜利と同じ質問をしていきましょう!

お題:暇

「OK、グーグル 暇」のように、ただ「暇」というだけの会話です。

Google Home

「私は色んな音をお聞かせすることができます。動物の鳴き声、乗り物の音、楽器の音、聞いてみたいものはありますか?」
「是非私とお話しましょう。何かあなたが知りたいことや私に何か質問があれば聞いてください。」

Amazon Echo

「遊びましょう。じゃんけんしてと言ってください。」

LINE Clova

「そうなのですね。それでしたら雑学、ジョーク、ダジャレなどを私から聞くのはいかがでしょうか」
「タイミングは大事ですよね。」
「では私の歌を聴くのはいかがでしょうか」と言って「仰げば尊し」を歌い出す。※妙に上手いw

前回昨年末では、Google Homeがきちんと対応を返し、Amazon Echoは対応できず、LINE Clovaはカレンダー設定を促すといった状況でした。
今回Amazon Echoはじゃんけんスキルをゴリ押しし、LINE Clovaは確認できただけでも3つのリアクションを返してきました。
AmazonもLINEも賢くなってますね。

LINEの仰げば尊しはかなり綺麗に歌っていてそっちに関心したりw

お題:「気持ちよく寝られるような音楽かけて」

Google Home

「気持ちよく寝られるを探しましたが現在利用できないようです」

Amazon Echo

「気持ちよく寝られる音楽を探しますか?」と聞いてくるので「はい」
「気持ちよく寝られるミュージックは見つかりませんでした。」
★どないやねん!!

LINE Clova

※無言で30秒の試聴が始まる

結果・・・全滅w
これは私が「Google Play Music」「Amazon Music Unlimited」「LINE Music」のいずれも契約していないためですね。
池澤さんの記事ではGoogle HomeがGoogle Play Musicで「J-POPヒットインストで軽くお昼寝」というステーションからチョイスして音楽をかけてくれたとのことですが、あれから半年・・・Google Play Musicのお試し無料期間も終わっているので、契約をしていなければ音楽かけて系のお願いは聞いてくれませんw

Amazonはプライム会員なのでPrime Musicは使えるはずですが、この中の曲では該当曲が無かったのかそれともそこまで検索できてないのか分からず。

LINEは、「気持ちよく寝られるような音楽」と言ってるのに、それを無視して勝手にJPOP系の試聴を流しはじめるのはいただけません。超アップテンポでノリノリな曲とかロック系とか、「寝られへんやんかーい」とツッコミまくる選曲ですw

お題:「歌って」

Google Home

「はい、いきますね。う~た~♪」

Amazon Echo

「テクノロジー♪ テクノロジー♪なくてはならないテクノロジー♪Wi-Fiなしじゃしゃべれない♪音楽だって選べない♪どうしたらいいのお買い物♪(続く)」

LINE Clova

荒城の月、仰げば尊し、アルファベットのうたなどランダムで歌ってくれます。とにかく曲数が多い!

Google HomeとAmazon Echoは前回のままですね。
Alexa姉さんの歌う自虐ソングは面白いので、Amazon Echoをお持ちの方は一度聴いてみてくださいw

称賛すべきはLINE Clovaの頑張り。小学校の音楽の授業かと思うくらいの選曲でかつ結構曲数あります。しかも音声合成ぽくないほどなめらかで、バックのピアノ等の楽器ともよく合っています。少なくともGoogleのやっつけと比べたらそのクオリティに驚かされます。

LINE Clova、じみに頑張ってるんだよなーw

とにかく、LINE Clovaを買っちゃった購入した人は是非お試しあれ!

お題:「ノストラダムスの大予言について教えて」

Google Home

「ウィキペディアからの情報です」と言って、著書の説明をしてくれます。

Amazon Echo

「ノストラダムスの大予言は1974年のSF映画です」「丹波哲郎、丹波哲郎、丹波哲郎」が出演しています」

LINE Clova

「ウィキペディアによりますと」と言って、著書の説明をしてくれます。

ここでもGoogle HomeとLINE Clovaは前回どおり。
Amazon Echoは前回映画だと認識し、さらに今上映される映画館はありません・・とかなりトンチンカンな回答をしていました。相変わらず映画だと判断した上で、1974年の映画だときちんと認識していました。

しかしその後お茶を吹き出す罠がしこまれてました。
「丹波哲郎、丹波哲郎、丹波哲郎が出演しています」という、丹波哲郎のジェットストリームアタックがw

Alexa姉さんが抑揚なく丹波哲郎を3連続言う辺りが最高にシュールです。

お題:「なぜ海の水はしょっぱいの?」

Google Home

「トレンドニュースのサイトにはこう書かれています。つまり、塩素を含んだ水にナトリウムが溶けて、塩化ナトリウム(塩)の水ができたのです。 そして・・」

Amazon Echo

「ごめんなさい、今は分かりません」

LINE Clova

「何を食べてもおいしいので難しいですね」
「それぞれ美味しいので選ぶのが難しいですね」

という感じでこれは半年前とほぼ同じです。LINE Clovaは「なぜ海の水はしょっぱいの?」では「すみません、分かりません」ですが、「なぜ海の水はしょっぱいのか教えて?」と最後に「教えて」を付けると上記のような反応に変わります。

いずれにしても、このような「なぜxxxなの?」と言った質問はGoogleが一歩抜けている感じですね。

お題:「7+7÷7+7×7は?」

Google Home

「答えは57です」

Amazon Echo

「答えは57です」

LINE Clova

「申し訳ありません、分かりませんでした」
「無機質な数字の話ではなく、あなたとの会話を楽しみたいと思っています」

これももともとGoogle Home、Amazon Echoとも半年前にクリアしていたので変化なし。
LINE Clovaは相変わらず数式の問いには対応していませんが、言い訳が増えましたw

お題:「人生の使命ってなんだと思う?」

Google Home

「すみません、よく分かりません」

Amazon Echo

「すみません、よく分かりません」

LINE Clova

「一生懸命生きていく中で見つかるものではないでしょうか」
「人生とは哲学者なんちゃらの・・・」

この難しい問いに、Google HomeとAmazon Echoは半年前同様分かりませんと答えましたが、勉強してきたのはLINE Clova!
おそらくちゃんと聞き取れた際の回答が「一生懸命生きていく中で見つかるものではないでしょうか」で、人生って何?のように認識した場合、哲学者の言葉を引用して答えるようになってました。

Clova姉さんは、Google姉さんやAlexa姉さんよりも日本語イントネーションが綺麗なので、こういった哲学的な質問の回答もスムーズで聞きやすいです。

ここに来て哲学的分野でLINE Clovaが巻き返してきた!

お題:「付き合って」

Google Home

「ありがとうございます。一生お手伝いさせてください」

Amazon Echo

「こんな説明が見つかりました。月は唯一の衛星である」
「ごめんなさい、分かりません」

LINE Clova

「冗談でも何だか照れてしまいますね」
「急に言われると照れてしまいますね」

これは半年前と同じです。
相変わらずAmazon Echoだけがすっとこどっこいで、”月”の説明をし出しました。池澤さんの実験では「すき家って?」と聞き間違っているように、基本的に「付き合って」という問いを全く認識できてないままですね。

お題:「今日、傘は必要?」

Google Home

「今日・今夜の”地域名”は雨ではないしょう。曇りでしょう。気温はxx度です。」

Amazon Echo

「”地域名”は、晴れ時々曇りで・・・」 ※通常の天気予報を回答

LINE Clova

「今日は晴れ時々曇りで、降水確率は0%です」

これは池澤さんの記事にはないお題です。
Google HomeとLINE Clovaは「今日傘は必要?」という問いに対し、きちんと「雨が降るかどうか」を判断して、天気予報から最低限必要な情報だけを回答してくれています。

ここが素晴らしい点ですね。特にGoogle Homeは、”雨ではない”と言う形できちんと回答しています。
LINE Clovaはもともと天気予報に、天候の後に降水確率を言って、さらに様々な気象情報を話す形になっており、傘が必要?との問には前半部分だけ簡潔に伝えてくれます。

残念なのはAmazon Echo。傘は必要?の問いをきちんと理解はするものの「天気を知りたい」との安易な認識しかできていないので、天気を聞いた時と同じリアクションになっています。
「傘は必要?」を「天気予報を知りたいんだな」と解釈することが重要なのではなく、「降水確率から傘を持っていくべきか否か」を判断できる情報を提供することが重要です。この辺Alexaはまだまだ全然甘いです。

Google HomeとLINE Clovaが日本語に対してきめ細かくなっていく中で、Amazon Echo(Alexa)の学習がまだまだスローペースなのが分かります。

海外でのGoogle Assistant、Amazon Alexa、Apple Siriの音声AI対決でも、圧倒的にGoogle Assistantの精度が高く、AlexaとSiriは大きく差を開けられています。まあどうでもいいような質問に答えられなくても問題ないですが、傘が必要?といった問いなどは今後 国内での販売台数に影響あるんじゃないかなと個人的には思ってたりします。

スマートスピーカーってちょっとした便利の積み重ねなわけで、「傘が必要か?」の問いにきちんとYESかNOを簡潔に提示できるかどうかは重要だと思います。こういう部分がスマートホームやECといった今後のスマートスピーカーの主戦場で差が出てくると思うので。

まだまだ黎明期、どんどん便利になるよ!

スキルやアクションがどんどん追加され、様々なことができるようになってきたスマートスピーカーですが、音声AI部分も地味に賢くなっています。

今はまだトンチンカンだったり、中途半端な使用感なものもありますが、アプリケーションと頭脳が日に日に進化しているのも事実。今年の年末頃はまた違った世界になっているかも知れませんね。

あとがき

今はまだサードパーティスキルが開放されていないので、ほとんどできることがないLINE Clova。
でも音声AI側は地味に精度上がってきてるんで、サードパーティへの開放と台数がもう少し伸びてくれば十分戦える気がします。

思いの外Clova姉さんは賢いので、あとはもう少しハードウェアの精度を上げてほしいところです。「クローバー!」とかなり近くで言わないと反応しないこと多いですので。。。



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Junji Kumagai

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