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音声ゲームはここまでできるのだ!
この「ボイスカンフー」はその名の通り、カンフーをモチーフにした後出しジャンケン風脳トレのようなゲームです。
しかし、他のユーザーと「対戦」し、RPGのように「成長」し、最後にボスを倒すという「ゲーム」として非常に綺麗にまとまった作品でもあります。
ユーザーとしてはもちろんですが、企画者、開発者といった提供側の人は絶対見ておくべくタイトルです!
ボイスカンフー 使い方
話し方
『OK、グーグル、ボイスカンフーを開いて』
ウェイクワードはこれだけ。
あとはナレーションに従ってあなたの分身であるキャラを作成し、最強の敵を倒すべく修行の旅に出かけましょう。
あなたは、中国四千年の歴史をもつ武術の継承者
ストーリー
最高師範「ジャッキー・リー」の指導のもと、あなたは、なみいる強豪を倒し、立派な戦士になれるのか?そして最後に立ちはだかる最強の敵とは?
まずゲーム開始直後、ジャッキー・リーと名乗るおっさんからボイスカンフーの継承者に選ばれた旨の説明があります。かなりしっかりとした世界観の組み立てがあって一気に引き込まれます。
その後、アナタの分身となるキャラクターの作成に入りますが、ここも非常に上手いです。
ランダムでキャラ名が決まるんですが、その見せ方やセンスが凄くいいです。
私は「うつろなレアチーズソルジャー」を提示されたんですが、思わずそのままOKしちゃいましたw
基本は後出しジャンケン
ボイスカンフーは1対1のジャンケンバトルですが、敵(コンピューター)が先に手を出すのでそれに勝てる手をプレイヤーが後から出す仕組みになっています。つまり、脳トレで言う後出しジャンケンゲームですね。
■パンチ or キック ※パンチとキックはどちらを選んでも良い
■守る
■投げる
この3つがジャンケンと同じになっています。「パンチ・キック」は「投げる」に勝ち、「投げる」は「守る」に勝ち、「守る」は「パンチ・キック」に勝ち・・・となっています。
ただ後出しジャンケンだけなら大して難しくもなく面白くもないのですが、このボイスカンフーのいいところはレベルが上っていくと時間制限が入ったり、複数の手を連続で出したり、相手が何を出すか分からなくなったりと少しづつゲーム性が高まっていくところです。
さらにアイコの場合同時に双方にダメージが入るので、相手のHPが低い時なら被弾覚悟でアイコを狙う判断もありです。
例えば、敵が「キック」を放ってきた場合、セオリーならプレイヤーは「守る」を選択します。しかし「守る」はノーダメージで守る反面当然ながら一切相手にダメージは入りません。しかし、既に相手のHPが少なくなっていて自分は余裕がある場合、「パンチ・キック」を重ねてアイコを狙う方がいい場合があります。双方打ち合ってどちらにもダメージが入りますが、それで勝てる場合はアイコを出すほうがよくなります。
これに、「かいしんの一撃」「こんしんの一撃」というランダム要素のクリティカル仕様があります。多分、かいしんが2倍、こんしんが4倍近いダメージを出すので、上記のようにアイコでの勝ち狙いにすると思いがけないこんしんの反撃を食らって負けた!みたいなこともあり得ます。
というように、後出しジャンケンを上手くカンフーバトルに料理されているのですが、そのスパイス加減がとにかく絶妙です。
対戦車は全て他ユーザーキャラとのバトルだ!
対戦者は全て登録されている他のプレイヤーキャラになります。ただし、リアルタイムでのプレイヤー対戦ではなくあくまでシャドウとしてのバトルです。
ただし、スキルを起動していない間にシャドウとして対戦した戦績も全て記録され、さらに勝っていれば経験値も入ってくるようになっています。これによって、次回起動する時の楽しみもあります。
1対1の対戦ゲームをプレイヤー同士の非同期バトルで見せるやりかたはスマホのカジュアルゲームでも割とよくありますが、それをスマートスピーカーゲームとしてアレンジされた点に思わず唸りました。
センスあるキャラ名ともリンクして、非常に楽しい対戦ゲームになりました。
レベルアップ要素で遊びごたえも十分
対戦に勝って経験値を貯めるとどんどんプレイヤーのレベルは上がっていきます。
最終的には7段まであるのかな? 私はまだ3段のペーペーです・・
最後に待ち受けるボスを倒すという目的があり、それまでのレベルアップも結構シビアです。
なにせ段位が上がってくると、時間制限やシークレット、アクシデントといった要素が入ってきてそうそう勝てなくなってきます。しかも負けたら経験値が減っていくので、運要素での勝ちを狙いに段位の高い敵を狙うこともできません。
かと言って弱い者いじめしても経験値がなかなか増えません。
でもレベルアップ直前なら安全を期して格下と戦うのも戦略です。多分降格はないので、レベルアップ直後なら格上狙いもありでしょう。負ければ当然経験値が減るので次のレベルアップまでは遠のきますが。
さらに相手も自分も「集中」すると動きが変わります。集中した相手にまともにいっても交わされるので、その場合何を出すと確率的にいいのかを考えねばなりません。
このように、単なる後出しジャンケンをここまで奥深いゲームにしたセンスがスゴイです。
しかも非常にシンプルなルールは崩さず、ユーザーが混乱しないよう工夫もされています。
Twitterでも実況されるのだ!
各プレイヤーのレベルアップなど全ての状況をTwitterで実況もされています。
「@VoiceKungfu」ですね。
レベルアップ!:プレイヤー「うつろなレアチーズソルジャー」はレベルアップ。三段クラスに昇格した。新しいパンチワザ「エルボー」を覚えた!新しいキックワザ「かかと落とし」を覚えた! #ボイスカンフー #googlehome #alexa
— ボイスカンフー実況 (@VoiceKungfu) June 30, 2018
私の「うつろなレアチーズソルジャー」がレベルアップした時のツイートです!
でもこれ、大量のユーザーがプレイしたらツイッターアカウント凍結されるんじゃないかしら?w
こういったサイドメニューまでしっかりと用意されてる点も素晴らしいですね。
とにかく体験してみよう!
日本国内のスマートスピーカーのゲームスキルとして、初めてしっかりと遊べるタイトルだと思います。
ゲームとしては現状抜けた存在だと思うので、スマートスピーカーでのゲームについて興味のある方はマストプレイです。
Amazon Echo、Google Homeの両方に対応していますので、是非みなさんにプレイしていただきたいです。
あとがき
ツクリテ側にいるなら、スゴイなあよりも悔しい!上手い!やられた!と思える作品。
しかもバランスもボリュームもセンスも三拍子揃ってる。
こういう素晴らしい作品は単なるエンジニアでは作れないんですよねえ。
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